2011年7月21日木曜日

ポジティブ意識になるための方法(3)

ポジティブ意識になるために仏教の修行(瞑想)などを行う場合を考えてみましょう。

瞑想方法が発達しているのは、仏教(南伝仏教、チベット仏教)、ヨーガ(インドの各種修行)などです。修行としての瞑想以外にも、各種の瞑想法が工夫され伝えられています。

仏教の修行の目的は、ニルヴァーナへ到ること(解脱)です。一般的なポジティブ意識になることを目的とはしていません。そのため人生最大の目的がニルヴァーナ(解脱)であるという発想がないと、仏教の修行自体行う意義を見出すのが難しいかも知れません。
ヨーガなどのインドの多くの宗教的な修行の目的も解脱です。ヨーガやヴェーダンタ哲学関連の修行は仏教ではないので、解脱とは言いますがニルヴァーナへ到るというような言い方はしません。
仏教的な見地からみれば、仏教のニルヴァーナとヨーガなどのインドの宗教の解脱とは意味が違います。しかしその違いはどの程度のものか、どこが違うのか、違いは微妙であり、判断には高いレベルの修行成果が求められます。

一般的な仏教の修行などを行うにしても、その修行の結果が出てくるまでには、かなりの長い時間がかかるのが普通です。はじめてすぐに何らかの結果が出てくるような人はまれです。出家者でも、何年も、あるいは何十年も、一生かけても到達できるかどうかというようなものです。ニルヴァーナへ到ることは仏教の究極の目的ですから、これに価値を見出す場合には人生をかけなければできないのではないでしょうか。
一般の人が、ポジティブ意識になるためにする方法としては、かなりハードルが高く、取り組むことが難しいものになってしまいます。


瞑想でポジティブ意識になるといっても、瞑想方法にはいろいろなものがあります。どれが効果のあるものなのかの見極めがかなり難しいのです。
信頼できる先生について学ぶのでなければ、効果的な瞑想法を学べません。でなければ、何年もかけて瞑想を行っても、あまり効果がなかったということにもなりかねません。
座禅も瞑想法の一種といえますが、普通の人が取り組んで何かの効果をあげるには、少し困難があるようにも思われます。

瞑想をはじめても、宇宙との合一状態のようなサマーディにまで入れる人はまずいません。サマーディに入れるほどの深い瞑想状態に到達することは、何十年も瞑想を実践していても難しいことです。いつでもサマーディに入れるレベルまで到達できれば、ポジティブ意識を持つこともたやすいでしょう。ですが普通の人は、そうはいきません。
サマーディに到るような瞑想もするべきかもしれませんが、ポジティブな意識を持つためであれば、あまりに時間がかかりすぎます。そもそもサマーディには入れないかもしれません。

普通人は、もう少し誰でも取り組めることから、始めるしかありません。そのために慈悲の瞑想などがあります。これならば誰でも少し努力すればできることです。
この瞑想は自分の慈悲心を増大させるだけでなく、心を癒す働きもあります。


ポジティブ思考をしようと思っても、なかなかうまくいかない場合があります。心の中に、いろんなわだかまりやこだわり、悩みや怒り、恨みなどを抱えていると、なかなか前向きな思考ができません。
心の中に、いろいろな悩み、苦しみ、わだかまり、怒り、恨み、憎しみ、悲しみなどの感情がある場合、なかなか深い瞑想には入れません。
そんなときには、無理にポジティブ思考をしようをせず、まず視点を変えてみることが大事です。

そのような場合は、深い瞑想に入れるようになる前に、まず自分自身の心を癒すことからはじめましょう。顕在意識(表面意識)より深いところにある、潜在意識、深層意識にある心を癒しましょう。
慈悲の瞑想などを行い、少しでもポジティブ意識の状態になるように努力してみましょう。
少しでもポジティブ意識の状態になってからなら、ポジティブ思考することもたやすくなっているはずです。


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ホ・オポノポノなども、自分自身の心を癒すことに繋がります。慈悲の瞑想も、自分の心を癒すことになります。
ホ・オポノポノの、中核概念は、世の中(自分が体験する世界)に起こる全ての出来事(良いこと悪いことを含めて)は、自分自身の潜在意識のなかの記憶が再生されている事象であり、それは全て体験している、わたし自身が100%対処できるものとして関与しているもの(責任)である。
日本語で責任というと、「お前の責任だ」というような、相手に責任を押し付けるような言い方に聞こえますが、ここでの「責任」は、いわゆる日本語的な「責任」ではなく、対処出来るものとして関与できる、関与しているという意味合いで解釈します。
ホ・オポノポノにおける潜在意識は、ハワイ語で「ウニヒピリ」と呼ばれ、深層意識(インナーチャイルドと呼ばれています)と同義語として扱われています。厳密に言えば潜在意識と深層意識は分けるべきでしょうが、ここではどちらかというと、より深い潜在意識(深層意識)の意味で用いています。
実践方法はシンプルであり、問題を解決するために自分自身の潜在意識に、次の四つの言葉を繰り返すものです。
四つの言葉は、別の同じような意味の言葉に変えても、どの順番でもかまいません。さらに四つの言葉すべてを言わなくても、一番心にしっくりくる言葉だけでもよいのです。

「ごめんなさい」「許して下さい」「ありがとう」「愛しています」

これを伝えることで、潜在意識下の記憶が消去され、心が癒されます。この四つの言葉やクリーニングは、自分自身に対してまず行います。まず自分をしっかりと、クリーニングします。
ホ・オポノポノの世界観で、世の中を観て生き始めると、記憶は完全にはなくならないけれど、クリーニング以前のように、無意識に記憶にコントロールされてしまうということは減ってきます。


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行動でポジティブ意識になる方法についても考えて見ましょう。

行動でポジティブ意識になる方法というのは、人を傷つけるようなことをせず、人を助ける行動をとることです。人を助ける行動は、意識をポジティブな方向へと持っていきます。この行為は、ポジティブ意識の人が行う行為です。ボランティア活動でもよいし、何らかの意味で人を助けるような活動を行うことです。これも日常生活とは離れた活動になることが多いですから、かなりの努力をしないと続けられません。

この行動は、仏教などでの戒律を守り、善業(よい行為)が生じるように努力することと、同じことになります。善業が生じるように努力することは、よい行為(善業)が良い結果をもたらすというだけでなく、意識をポジティブな意識にするためでもあります。
ポジティブ意識になる行動は、善業が生じるように、意志して努力することであり、悪業を断滅するように、意志して努力することです。

解脱した状態の意識では、善業も悪業も積むことはありません。そこには善も悪もありません。
しかしその途中の段階では、悪業は解脱の障害となり、善業は助けとなります。
ですから、まず他者を愛し、助ける行為を行うことは重要です。

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