2011年7月7日木曜日

ポジティブ意識とネガティブ意識(4)

大いなるものから分離した利己的なネガティブ意識(ネガティブな存在)でも、取り組んでいる物事へのポジティブ思考を持つことはできるのです。本質がネガティブ意識の人でも、ポジティブ思考(積極的な思考)によって成功者となれるということです。ネガティブな意識の者(ネガティブな存在)で、ネガティブ思考(消極的な思考)ではなくポジティブ思考(積極的な思考)を持っており、社会で活躍するような成功者、権力者となっている者も多くいるのです。

ポジティブ意識の者、ネガティブ意識の者といっても、そのレベルはいろいろでしょう。ネガティブ意識の利己的な意識の強さもさまざまです。社会の中では、いろいろなレベルのポジティブ意識の者やネガティブ意識の者が、ちょっと見た目にはほとんど同じように活躍しています。
ちょっと会って話をしただけでは、その人がポジティブ意識なのか、ネガティブ意識なのか判断できないことが多いと思われます。その人が、利己的な意識が強いネガティブ意識なのか、利他的な意識も持っているポジティブ意識なのか、人間の内面まで見通すことができなければ、とてもすぐに分るものではありません。

ネガティブな意識の者が、ポジティブ思考(積極的な思考)により成功者となると、他者のことを顧みない利己的な行動も取ります。ここが利他的なポジティブ意識の者と、利己的なネガティブ意識の者との大きな違いです。
ネガティブ意識の者と付き合うと、何かのことで裏をかかれるようなことがあり危険です。できれば、ネガティブ意識の者とは、付き合わないに越したことはありません。


ネガティブ意識で人を操作するといっても、人に対する単なるおせっかい焼きくらいなら、本質的なネガティブ意識と呼ぶほどではありませんし、他に与える影響もたいしたことはないでしょう。おせっかい焼きのような人もいますが、そのレベルではたいして大きな問題とはなりません。ここでいうネガティブ意識の人は、そんなおせっかい焼きのような人のことではなく、もし付き合ったりすると、もっとずっと大きな迷惑をこうむる危険性のある人物です。
例えば、自己愛性人格障害(サイコパス)者なども、完全なネガティブ意識の人といえますが、ポジティブ思考は持て、社会的に活躍している人もかなりいます。よほどよく観察してみない限り、普通人との区別は付かず、気がつかないことが普通です。


ネガティブな意識の者が、ポジティブ思考(積極的な思考)できるような人物であり、本格的に自分の思いのままに他者を支配し操作しようとすると、周りの人たちに与える影響は、格段に大きなものになります。
たとえば、話術の得意な(口が先うまく、ディベート術にたけている)ネガティブ意識の者なら、自分の利益のためなら、平気で人を騙すような行動も取るでしょう。
このような人は、本質はネガティブな(つまりは利己的な)意識でありながら、ポジティブ思考することができます。利己的なネガティブな意識の中で、ポジティブ思考を持っています。

このような人物は、多かれ少なかれ、現実の社会の中でも権力者としても見かけるのではないでしょうか。自分の心の中に、良心などないような行動をとる権力者もいるのではないでしょうか。最近はこのような人が解説者として出てくることもあります。
彼らは人を自分の主張する、一見もっともらしい意見に人を誘導するために(つまり支配しよう、操作しようと)話している、ネガティブな意識の人たちです。とはいえ、彼らも自分のためのポジティブ思考は持っており、自分や家族への愛もあります。
このように見てくるならば、ネガティブ意識の人でも、社会的に活躍している人は、実に多いのではないかということになります。

ここでいう権力者とは、政治的な権力を持っている人のことだけでなく、たとえば会社の上司や職場の上長など、いろいろなレベルでの人に影響を与える権力を持っている人のことを指しています。
権力のある者にとって、自分の意のままに他人を操作するというのは、快感も感じるでしょう。人を好きなように操れるわけですから、自分が万能の神にでもなったように感じられることでしょう。
例えば会社などで取締役になると、自分は立派な者で成功者だ、人より優れたひとかどの人物だというような自負心も強く持てます。このとき気をつけないと、社員の持てる能力を生かして使うというレベルを越えて、相手を意のままに人格を無視してまで、支配し操作する(コントロールする)、優越した権利があると思い込みやすいものです。


このような意味での、ポジティブ思考(積極的な思考)を持っている、ネガティブな意識の人物は、社会の中で、地位の高い者としても見かけます。社会的な成功者のなかには、このようなネガティブ意識(ネガティブ側)の人もいることになります。
ネガティブ意識だからこそ、利己的な意味での、社会的な成功者になれた人もいることでしょう。ネガティブ意識といっても、利己的な意識が強い成功者である場合も多いということになるのです。

さらに言えば、ネガティブ意識を持つ者でも、自分の意のままに他者を操ることを快感と感じるだけでなく、ときには自分は社会のため(組織のため、会社のため、国家のため等)に良いことをしていると思っているのです。
ネガティブ意識を持つ者は、自分がネガティブ意識を持っているなどと考えることも、思うこともありません。自分では常識に照らしても、当たり前の考え方をしており、心の中はポジティブ思考でのポジティブな思いが満ち溢れていると感じているかもしれません。
しかしながら、ポジティブ意識を持つ者と比較すると、ネガティブ意識を持つ者は、自己中心的な利己的な意識なのです。

ネガティブ意識の中では、自分の思いや考えに他者を従わせることは、当然のことであって正しいことであるとすら考えています。ですから、ネガティブ意識の者が、自分の意識のネガティブ性に気がつくこともありません。
ネガティブ意識の者には、普通の意味での、他者を思いやるような良心はありません。
ネガティブな意識の者でも、外見は一見誠実に見え、人間的な魅力もあったりします。そのうえ人を引きつけるような話をすることができ、話術もうまいため、外部の人に与える影響は大きいのです。
相手の人物が、利己的な意識の人物だと分った時点で、影響を受けないためにも、このような人物からは、危険人物として距離を置いた方がよいのです。


完璧なネガティブ意識の者となると、ポジティブ思考(積極的な思考)を持っており、心の中に一切の迷いはありません。意識は完全に目標に定まっており、心は集中して、意識はクリアです。そのため物事を実現化していく力が極めて強いのです。そういう者は、自分の行動すべてを完全に認識しており、自分が行うべきことを正しく把握しています。彼は決断力と実行力を持っており、その行動は正当なものであると考えています。自分の行動は、世界の改革のため、世界の平和のために行っていると考えています。そいう行動を見て周りの者は、その彼の行動と決断を賞賛することでしょう。
このような者は、社会的にも高い地位に着き、社会全体に大きな影響を与えていきます。現在の地球でも、このような者が現れれば、それによる影響は相当に大きいものがあります。

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